・正確な病状把握と的確なブラッシング・歯周病の病状に合わせたクリーニング・定期的なメンテナンス

歯周病

歯周病とは?

歯周病とは、歯ぐきが炎症を起こして歯と歯ぐきの境目が深くなり、場合によっては歯を支えている骨がとけていく病気のことです。
なぜ、そのようなことがおきるのでしょうか?
お口の中にはたくさんのバイ菌が住んでいます。
そのなかに、歯周病の原因となるバイ菌がいます。
そのバイ菌が歯と歯ぐきの境目にたまり、歯垢(プラーク)をつくり、それが溜まることによって歯ぐきの炎症が起こるのです。
歯周病は下の写真に示すように進行していきます。
歯周病の進行
歯周病の進行

歯ぐきが炎症を起こして腫れています。出血もしやすい状態です。
歯周病の進行

歯と歯ぐきの境目が深くなってきています。歯も揺れはじめました。
歯周病の進行

歯を支えている骨も少なくなってきて歯がのびて見えます。ぐらぐらと揺れています。

診療の進め方

歯周病になりにくくするためにはどうしたらよいのでしょうか?

もっとも大切なことはお口の中をきれいに保つために、歯ブラシで歯垢(プラーク)を取り除くことです。
そして、症状に合わせて歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)を掃除していくことが重要となります。
最近では歯周病と全身疾患(糖尿病、心臓病、低体重児早産など)との関係も明らかになってきており、口臭の原因にもなります。
また、タバコは歯周病を悪化させることが知られています。

歯周病の診療は、通常ブラッシング指導から行います。
当院には3名の常勤歯科衛生士がおり、患者さんのお一人お一人に合わせたブラッシング指導を行っていきます。
ブラッシングには画一的なみがき方はありません。なぜなら、皆様のお口の中にはそれぞれ違いがあります。
歯ならび、歯みがきの技術、生活習慣等お一人お一人に最も合った歯みがきの方法を担当する歯科衛生士が必ず見つけて、それをご指導いたします。

当院で行う処置のなかで最も重要な位置づけにあるのがこのブラッシング指導です。
ですから、その日は45分ほどかけて歯科衛生士が懇切丁寧にご指導させていただきますので、疑問点や気になる点がございましたら、お気軽にご相談下さい。
ブラッシングの目標は、みがき残しが2割以下を目指していきます。

その後、実際の治療に入っていきます。歯周病の治療にはガイドラインが存在し、歯ぐきの状態に合わせた掃除方法が決められています。
簡単にいうと、歯ぐきの上の部分の掃除(スケーリング)、歯ぐきの中の掃除(ルートプレーニング)、歯ぐきの中の深い部分の掃除(歯周外科)と進んでいきます。

それぞれの掃除が終わった後には歯と歯ぐきの境目の深さを測り(歯周組織検査)、治癒の状態を評価しながら進めていきます。
多くの場合、歯周病は長い時間をかけて徐々に悪くなってしまうものなので、治癒にもそれなりの時間がかかります。
そして、いくらお掃除をしても、毎日ご自分で行っていただくブラッシングが上手にできないと一時的に治ったように見えた歯ぐきもあっという間に悪い状態に逆戻りしてしまうことがあります。

したがって、その後のメインテナンスは大変重要です。
初めに検査をするとき、歯ぐきに炎症があると出血しやすいのですが、炎症が治まっていくと出血が減少してきます。
最終的な目標は、出血が1割以下を目指していきます。